(公社)富山県鍼灸マッサージ師会による会報138号(2017.2)12頁です。
学術部長 河合 由昭
10月16日(日)当師会主催の第7回県民公開講座が開催された。当日は快晴で汗ばむほどの陽気。講師としてお招きしたのは「驚くほど眠りの質がよくなる快眠メソッド100」「脳が若返る快眠の技術」の著書や、驚くほど子供の寝つきがよくなると評判の「おやすみ、ロジャー」の日本語監修をされ、最近ではテレビや雑誌でよくお見かけする快眠セラピスト三橋 美穂氏で、眠りの基礎講座-「心もからだもスッキリ!快適睡眠術」と題してご講演していただいた。
三橋氏曰く、活動と睡眠は光と影のように呼応する存在。昼間の活動を充実させるためには睡眠が大事で、夜眠れないなら昼間をどう充実させるかに焦点を当てるとバランスが取れ、人生が豊かになる。快眠とは疲れを取った上で明日へのパワーを得る眠り。寝はじめにスムーズに深い眠りに就けると質の良い眠りになるとのこと。
お話を聞いて目からうろこのことばかり。不眠は寝過ぎで起こるそうで、寝床に長くいると寝つきが悪くなり途中で目覚める。その解決法として布団にいる時間を短くすることで睡眠が凝縮されて質が高まるとのこと。眠くなってから寝床に入ることを心がけ、1時間・2時間入眠できないときは、起きてしまって読書するなり音楽を聴くなりして過ごし、眠気が出てきたら寝床に入るようにする。また入眠まで10分〜15分かかるのは普通で、むしろ横たわるやいなや眠ってしまうのは睡眠不足なのだそうだ。よい睡眠が取れているかどうかのバロメーターは午前10時〜12時のスッキリ感だそうで、その時間帯に眠くなってないか?からだは動くか?脳みそは働いているか?をチェックすること(今日の私はだめみたい)
よい睡眠を妨げる、やってはいけない事は@寝る直前までにパソコンスマホを見る(これらが発するブルーライトは覚醒作用がある)AタバコBカフェインCアルコールD夜食(これらはいけないなぁと思いつつやってしまいますが)。日中目も開けられないほどの眠気を感じる人は、睡眠時無呼吸症候群が疑われ、このような人は横向き寝、うつぶせ寝(妊婦が楽なシムズの体位)が良いそう。患者さんで「最近寝られないのは枕が合わないから?」とか良く聞かれるけど、本当にあっている枕とは、寝ていても立っている姿勢をキープできる高さの枕で、体と一体感があるので枕をしていることを意識しないくらい自然な感じ、本人が思っているよりかなり低いケースがほとんどらしい。
その他、バスタオルで作る即席枕とか、リラックス効果のある 手のひらセルフケア(全身をほぐす指回し)、筋弛緩法、認知症を防ぐ昼寝のとり方等々、本当に盛りだくさんの内容で、患者さんに伝えられる質の良い情報をいただいた。
今回の参加者数は69名その内訳は会員22名 一般の方47名だった。県民公開講座は県師会の行事なので会員の方々、もっと積極的に参加してください。自分が興味を持てないテーマであっても、質の良い情報を仕入れて患者さんにお伝えするのも我々の大事な仕事だと私は思うのです。
講演される三橋先生
実演される三橋先生